千数百年の美を忠実に再現した仏像フィギュアの愉しみ

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全体のバランスはもとより、細部をより忠実に再現することが、仏像そのものの雰囲気を醸し出す。型どりしたパーツをひとつひとつ磨き上げ、それを組み立て彩色する。

仏像に様々な角度や強弱で光を当てると、違った表情や
雰囲気を楽しめる。そんな仕掛けを取り入れたガラスケース「YURAGI」(Lサイズ300,000円+税、Mサイズ180,000円+税)。ケースの上と下に埋め込まれたLEDライトが6つのパターンで“時の移ろい”を演出する。

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千数百年の美を忠実に再現した
仏像フィギュアの愉しみ

撮影/内藤サトル 文/JQR編集部

精緻な仏像のフィギュアは
心を癒やす
究極のインテリア

 弥勒菩薩の柔和な微笑み。不動明王の恐ろしげな形相。蔵王権現、毘沙門天、阿修羅、千手観音・・・・・・。時に見る者の心を映し、時に世俗を忘れさせる。仏像は、千数百年という時を経て人々を魅了してやまない、日本人の精神の拠り所となる唯一無二の美術品である。
 ゆえに、文化財としての仏像を手元に置くことは叶わない。そこで人気を集めているのがフィギュアである。中でも仏像本体を忠実に再現しているのが、イSム(イスムと読む)のコレクションだ。一体20cmほどのコレクションライン「TanaCocoro[掌]」に始まり、「Standard」、「S-Class」の3つのラインナップがある。

Untitled-1(左)毘沙門天(Standard)、365(H)×195(W)×145(D)mm、2.2kg。60000円+税 (上)如意輪観音(Standard)、325(H)×200(W)×200(D)mm、3.0kg。80000円+税

 制作はすべて手作業による。まず、日本のスタッフが集めた仏像の資料(主に写真)を元に縮尺(サイズ)を決め、原型師が実物を前後左右、隅から隅まで再現する。これを元にして型を取るのだが、型の素材には細かなディテールを忠実に型抜きできるシリコンを使用する。シリコンの型は金属に比べて摩耗が早く、ひとつの型から生産できるのは30体が限度という。そして、型抜きしたパーツひとつひとつを、イSムが長年指導してきた中国の職人が丁寧に仕上げていく。
 例えば、イSムのコレクションの中で最高級となる「S-Class」の阿修羅像は、秀麗で物憂げな表情や乾漆像特有のひび割れなどを忠実に再現している。50cmのボディ一体あたり25時間もの時間をかけて、20色を細部に渡り丁寧に塗り込む。まさに芸術品の趣だ。

 コレクションラインを問わず難しいのが「眼」入れである。たった一筆の出来、不出来によって、フィギュアに魂が宿るか否かが決まる。そのため高度の技術が求められる。多くの職人の中でも「できるのはひとりだけ」と、イSムのブランドマネージャー松川政輝氏は話す。グローバルな協業が、素晴らしい製品を生み出す時代なのである。

Untitled-2阿修羅像の魅力を最大限に再現した、シリーズ最高峰「S-Class」の阿修羅。写真の台座ありの場合、505(H)×320(W)×175(D)mm、5.2kg。210000円+税

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